ジャズ詞解説ーI Concentrate on You

こんにちは

今日も見に来て下さってありがとうございます


本日の曲は  Cole Porter(コール・ポーター) 

I Concentrate On You

(邦:『あなたに夢中』)です。

 

概要

I Concentrate On You 1940年、

Broadway Melody of 1940(=踊るニュウ・ヨーク)” のために

コール・ポーターにより書かれた曲です(『踊る大紐育』とは別のものです)

 

ダンスの「神」、フレッド・アステア

 

 

さて、私にとってこの曲は、非常に「憑依系」(?)の歌です。

心がビンビン震えるこの歌詞には感情移入せざるを得ません!

そして過去の痛い恋愛を思い出さざるを得ん!

 

とてもいい曲なのですが、

そこまで知名度がないためにお客様からリクエストされたこともなく、

気楽に流して歌える曲でもないのでライブで歌うことは少なかったです。

それだけに大切にきちんと聞いて頂きたい、とちょっと構える一曲でした。

 

できるならば空気感のある繊細なピアノやクリアなフルート、

震えるようなストリングスなどでこの曲の切なさを存分に伝えたい…

そんな風に思います。

 

曲の構成としては、

A-B-C-D とどんどんドラマチックに盛り上がってゆき、

たとえ歌詞の内容が解らずとも、聴いている方もぐっと惹きつけられてしまいます。

私はもっぱらスローボッサで歌っていました。

自分の心に語りかけるような静かなスタートから徐々に盛り上げていって、

サビの高音で感情MAX~!

地味なようでいて、ステージでとても映える一曲だと思います。

 


歌詞要約

では、歌詞のほうを覗いてみましょう。

※このテーマでは著作権保護のため、

 歌詞(英・日共)は掲載せず、
 適正な引用のみでお届けしております。
 どうぞご了承くださいませ。
 限られた表現の中ではありますが、
 歌の世界を楽しんで頂けましたら幸いです。


”空がグレーで、今にもトラブルが起きそうな時でも

私はあなたのことだけ思ってる。

運命が私にNO、と言おうと、人から終わってる、と言われようと

ブルースだけが私の歌になったとしても

私はあなたのことだけ、思っている。


私のキスをあなたが拒んだとき

そして許してくれたときのことを忘れない(*1)

もう一度二人は手を取り合うの


賢い人は『恋なんて若い夢さ 叶いっこないんだ』って言うけれど

賢い人だって間違えるって証明するわ

だからあなたのことだけをこれからも思うの”


という感じです。

   

   (*1) 出会いの場面を想い出している箇所では

   男性シンガー(例:シナトラなど)は

   When at first, my kiss you decline=“僕のキスにあなたが躊躇した時”

   と歌いますが、

   女性シンガー(例:エラ・フィッツジェラルドなど)は

   When at first, your kiss I decline=“わたしがあなたのキスに躊躇してしまった時”

       とシチュエーションが変化します。

   (女性からキスしようとしてかわされたら‥かなり悲しいっスね‥しかし。)

  

   大久保佳代子のように『やだ!冗談に決まってるじゃない!本気にしちゃって

  バッカじゃない?』とか笑いに持っていくしかないだろうな。。

  そしてその後いとうあさこと朝まで飲む。

   








Etc.

いかがですか?

ハイ、これね、単なる淡い片思いなどの歌ではなく、

もっとハート痛い、ツラいやつですね‥ お薬出しときますね~(´;ω;)

 

まさに「今」、彼の心が離れていってるんですね。

まだ過去になりきっていないっていう一番辛い時です。

むしろ、

「振り向いてもらえない」とか「振られちゃった」のほうが

希望とか諦めがあるけどそうではなく‥

 

言ってみればそんな執着の苦しみの歌なので、

この I Concentrate On You は日本語にすると単に「あなたに夢中」ではなく、

ここは「諦められないあなた」という感じでしょうね・・

私もこんな痛い過去がありますので非常~に感情移入してしまうのです。

 

「終わった」とどこかで感じながらも、美しい思い出を忘れることができない、

「また必ず彼を取り戻すんだ」と力んでしまう、

友達は皆、「もう終わったんだから諦めなさいよ」と言う、

でも聞いちゃいない。

困ったもんです。

でもこんなにイタい恋でも、

ここまで美しい曲ならばもう何も言えません、

ええ、Cole Porter様。

 


参照動画

私が一番好きなのは Dianne Reeves(ダイアン・リーブス)

バージョンです。

豊かな声量に乗せたソフトで大きなグルーブ、

そしてソロ明けのフェイクは素晴らしく、私はコピーしてたくさん練習しました。

 

 

最後に。

 

終わった恋を元に戻そうとするのは見苦しく、

辛くなるだけなのでやめよう!

フレッド・アステアのように華麗に踊って忘れちゃおう!

『ハイ、次』!

 


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