ジャズ詞解説ーDat Dere

 こんにちは

今日も見に来て下さってありがとうございます


本日の曲は赤ちゃん言葉

Dat Dere

です。


概要

“Dat Dere”は最初はインストゥルメンタルの曲として1960年、

Bobby Timmons(ボビー・ティモンズ)により書かれました。

後にOscar Brown Jr.(オスカー・ブラウン・ジュニア)により歌詞がつけられ、

広く歌われるようになりました。


さて。

何はなくともまずはこの“Dat Dere”の「意味」ですよね、謎なのは。


これは “That There”の赤ちゃん言葉というか崩した言い方です。

“th”の発音をきちんと言わず、”d”に変えて、

赤ちゃん言葉のようにもスラングっぽくもなっています。

実はこの曲と共にボビー・ティモンズは ”This Here”(アルバムタイトルでもあ

り、曲名でもあります)という大ヒット曲(及びアルバム)を発表しており、

これはその遊びというか兄弟ソング?

です。曲は特に似ていません。

聞き比べてみて下さいね



This Here

 



そしてDat Dereがこちらです



 


そして次に歌詞がついてこうなります。

Dat Dere 

by Oscar Brown Jr.



どうでしょう?

イントロの印象的なフレーズを聞いただけでもう心を掴まれた人続出。

私もその一人ですが!

 

とはいえ、歌詞があることを知ったのは私の場合後からでした。

ずっとインストゥルメンタルを聞いていたのですが、

ある時歌詞があることを知り、しかもその歌詞がなんとも印象的。


“Hey daddy (or mommy:私は女性なのでMommyでお話しますね)

 what’s that there?” “And what’s that doing there?”


っていう。

ロマンチックな恋のささやきでもなく、

苦悩するハートでもなく親子の会話。新鮮!


そして、「ねぇねぇ、ママぁ」と聞く子供のセリフの部分では

歌手がそれらしく声色や発音を変えて歌ったりもするのも楽しくて

すぐにハマってしまいました。


 

曲は長く、歌詞は多く、メロディーは難しく・・と

難曲なのは最初から分かっていたので、

レベルの高い固定メンバーとリハを重ねることができるようになってから

ようやく演奏することができました(この間約10年・・(笑))

あの “Stolen Moments”と並んで苦労した曲、という思い出があります。



歌詞概要

※このテーマでは著作権保護のため

 歌詞(英・日共)は掲載せず、適正な引用のみでお届けしております。

 どうぞご了承くださいませ。

 限られた表現ではありますが、歌の世界観を感じて頂けたら幸いです。


 (男の子がママに、という設定でお送りします)

『(Girl)

ねえママ、あれなに?

あの人あそこで何してるの?

行ってみていい?

あ!あのおっきな象さん欲しい















髪の毛とかすのイヤ

私のクマさんどこ?

あのカウボーイみたいなブーツ欲しい!


(Mama)

あなたはなんて好奇心いっぱいなの?

いつでも”あれ何?誰?なんで?”ばかり

そして”象さんが欲しい”なんて言い出すのね


でもいつか大人になってそんな馬鹿げたことは言わなくなる

その日のためにママは出来る限りのことをしてあげる


(Girl)

ねえねえ

あの人なんて言ってるの?

どうして(おやつやおもちゃを)誰かと分けっこしなくちゃいけないの?

あ!あの大きな象さん欲しいな!!



Etc.

いかがでしたか?


半分ほどは子供のセリフになっていて、

「ゾウさん欲しい」とか「髪の毛とかすのイヤ!」など

いいたい放題。


そしてサビでは親である「私」の想いが歌われています。

『なんて好奇心旺盛なの?でも出来る限りきちんと答えてあげたい。

この子がいつか大きくなって、この世界のどこかにちゃんと属していくために』

と、いつか懐かしく思い出すであろう今日この時を歌った

ちょっと切ないような世界が大好きです。

泣けます。


もうひとつ良いのは 

歌い手によって歌詞を “Mama” や “Daddy”に、

子供のこともHeやSheに変えて歌われるので、

ママと息子、とかパパと娘、などどんな家族構成にも対応できるところ!

男性シンガーでも女性シンガーでも気兼ねなく(?)歌えます。 


個人的には、

最初は「あれなに?」とか「あれだれ?」「あれ欲しい」などと言っていた子供が、

最後には「こうへい(公平)ってなに?」

「どうして分けてあげなきゃいけないの?」

とドキッとするような深いことを問いかけてくるところが好きです。


子供の頃にしょうもない事を聞きつづけた自分や

両親、祖母や周りの大人が優しくしてくれたことを思い出して

なんだか切ない優しい気持ちになってしまうのです。



その他参照動画

こちらは偶然見つけたのですが良かったので

貼っておきます。名前が読めなくて申し訳ないですが(;^_^A

My Best。自分が歌うならこれが完成イメージです。


1.Karmen Rõivassepp Quartet



 

2.笠井紀美子さん。

ブイブイ鳴るベースから始まるのがなんともかっこいい。

こちらは「ママと息子」のバージョンです。


女性シンガーが子供の声色をあまりにわざとらしく使って

歌うのは私は好きじゃないので、笠井紀美子さんのこんなクールな感じは魅力的です。



ちなみに笠井紀美子さんは

今でも後続のシンガー達に大きな影響を与え続けておりますが

サラリと引退されて、今は宝飾デザイナーをされています。


発売当初(1971年)のカップヌードルのCMソングを歌ったのも笠井紀美子さんだそう。

「カップヌードルハッピーじゃないか」阿久悠さん(詞)/小林亜星さん(曲)



 

以上色々書きましたが、今日ご紹介したこの

”Dat Dere”

理屈は忘れたとしても(笑)、一度聴いたらきっと好きになって頂けると思います。


シンガーの方、是非チャレンジしてみて下さいね!



See you soon!




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